小児矯正はいつから始める?横須賀のママとパパが後悔しないための『本当のベストタイミング』
お子様の歯並びについて、「いつから矯正を始めるべき?」「遺伝だから仕方ないのでは?」と悩む親御様は少なくありません。しかし実際には、歯並びや顎の発育は遺伝要因以上に生まれてからの環境要因が大きいといわれています。
歯並びの良し悪しは顎の骨の成長発育の結果です。そして、顎の成長はお子様の脳の成長発育と密接に関わっており、“根本原因”が潜んでいることが多いことを知る親御さんはまだまだ多くはありません。
横須賀の汐入駅前歯科では、お子様の健やかな成長を多角的にサポートするため、歯並びに関する専門知識と豊富な経験を活かし、小児矯正に積極的に取り組んでいます。今回は、お子様の歯並びにおける「本当のベストタイミング」について、その原因と対策を中心に詳しくご説明します。
- 「歯並びは遺伝」は誤解?本当の根本原因とは
「子どもの歯並びは遺伝だから仕方ない」と思っていませんか?確かに顎の大きさや形、歯のサイズや数には遺伝的な影響があります。しかし、それは原因の一部分に過ぎず、実際にはお子様が育つ生活環境や習慣といった後天的な要素が歯並びを大きく左右します。
例えば歴史を振り返ると、食文化の変化は顎の小型化や歯並びの乱れに深く関わってきました。そして現代日本で最も大きな根本原因とされているのが「口呼吸」です。
新潟大学の研究チームが2021年に発表した疫学調査では、日本の子どもの31%が誰が見ても分かるほどの口呼吸(お口ぽかん)をしており、さらに“隠れ口呼吸”を含めると約80%にも上るという衝撃的な結果が示されています。これは「自然に治らない疾患」として、国も「小児口腔機能発達不全症」という病名を新たに定め、対策に力を入れ始めています。
なぜならば口の本来の機能は咀嚼と発音であり、呼吸器官ではありません。間違った呼吸である「口呼吸」が成長期のお子さんに与えている影響は思っている以上に広範囲です。
「口呼吸」が成長期のお子さんに与える影響の代表的なものは、
- 前頭葉の発育抑制を引き起こす(発達障害のリスク増加)
- 顎が育たない、異常な嚥下癖を引き起こす(歯並びが悪くなる、顔貌の変化)
- 睡眠呼吸障害(イビキ、歯ぎしり)を引き起こす(成長ホルモン分泌低下、前頭葉の発育抑制)
- 咀嚼筋が育たない(咬めない、食べるのが遅い)
- 肺が育たない(呼吸器系の疾患、運動パフォーマンスの低下)
- アレルギー(花粉症、慢性鼻炎、アトピー性皮膚炎)
など親御さんの子育ての悩みに直結するものばかりです。
口呼吸の多くは「低位舌症」(食べている時、しゃべっているとき以外、舌が本来触れるべき上あごのスポットに触れずに口蓋から落ちている状態)に由来します。舌が正しい位置にあると自然に鼻呼吸になります。なぜならば巨大な筋肉の塊である舌が邪魔して口では息ができないからです。しかし舌が下がると口で息をする習慣がついてしまうのです。
正しい呼吸は、唇を閉じ、舌が上あごに接し、鼻で呼吸をする「オーラルポスチャー」が必要です。生まれてから小学校に上がるまでの約6年間でこれが身につくかどうかが、顎の骨の大きさをその後の歯並びに大きく影響すると言われています。
- 口呼吸が引き起こす深刻な影響
2.1. 脳の発育への影響
口で息をすると、一見たくさん空気を吸えるように感じますが、実際には逆です。口呼吸によって酸素を細胞へ届けるために必要な二酸化炭素が過剰に排出され、血液中の二酸化炭素濃度が下がる「低炭酸症」となり、酸素がヘモグロビンに結合したまま細胞に届かなくなります。
脳は体の中で最も酸素を必要とする臓器で、吸った酸素の約25%を消費します。オーストラリアのドクター・デレク・マホーニーは「口をあけている子どもは知能指数IQが年に5〜10下がる」と報告しています。脳の成長は6歳までに急速に進み、12歳前後でほぼ完成する「ゴールデンタイム」。この期間の酸素不足は記憶力や集中力の低下、学習能力の遅れ、さらにはADHDなど発達障害リスクの増加にまで関わるとされています。
また口呼吸は脳の「前頭葉」の発育を妨げ、道徳観や協調性、思考力、集中力といった人格形成に影響を与えるため、感情のコントロールが苦手になったり、落ち着きがなくなる原因とも言われています。これは性格の問題ではなく、生理的な問題の可能性が高いのです。口呼吸は自律神経の交感神経を優位にし、体を興奮モードにするため、余計に落ち着きがなくなりやすいのです。
2.2. 顎と顔の発育への影響
口呼吸は、顔の中心を形成する上顎骨の正常な発育を阻害します。鼻で呼吸しないと上顎骨が適切に成長せず、顎が小さくなり、出っ歯やデコボコな歯並び、ガミースマイルを引き起こします。さらに鼻腔も狭くなるため、また口呼吸を繰り返すという悪循環に。
また口呼吸の子どもは嚥下(飲み込み)の際に舌が正しい位置にないため、口周りの筋肉である表情筋(頬筋、口輪筋、オトガイ筋など)を過剰に使う「不良嚥下」になります。1日約2000回と言われる嚥下のたびに表情筋を使うことによって筋肉が肥大化し、歯が内側へ押されて歯並びの乱れが進行するだけでなくお顔つきにも変化をもたらし、発音や滑舌の悪さにもつながります。
2.3. 睡眠とその他の健康リスク
口呼吸による低位舌は睡眠中に舌が気道を塞ぎやすく、睡眠時無呼吸症候群(SAS)を引き起こすリスクがあります。これにより成長ホルモンの分泌が減少し、身体的な成長にまで影響が出る恐れがあります。
さらに鼻呼吸では防げるウイルスや埃が直接体内に入るため、感染症やアレルギーのリスクも上昇。口腔内の乾燥で唾液の抗菌作用が低下し、虫歯や歯周病、口臭が増える原因にも。幼少期の中耳炎も上顎の発育不全が関わっている場合があり、これも口呼吸に起因している可能性があります。
- 小児矯正の「本当のベストタイミング」とマイオブレイス
こうした問題は顎の成長期に介入することが非常に重要です。上顎の成長は脳と同様「神経型」で進み、12歳頃までに大部分が完成します。この時期を逃すと、将来的に歯並びは歯を動かすだけの矯正となり、抜歯が必要になるケースが増えます。
小児矯正を始めるベストタイミングは顎の成長が最も活発な5歳〜8歳頃。早めに治療を始めることで本来の顎の大きさを引き出し、きれいな歯並びへと導くことが可能です。
汐入駅前歯科が推奨する「マイオブレイス小児矯正」は、歯並びを悪くする根本原因である口呼吸の改善を土台として、顎の成長不全や口腔周囲筋の問題だけでなくお子さんの健全な成長発育そのものにアプローチする治療。起きている間1時間と就寝中のマウスピース装着、1日5分の筋機能トレーニングによって口呼吸から鼻呼吸への転換を促し、正しい嚥下や舌の位置も習慣化していきます。
この治療法には
- 顎顔面の自然な成長促進
- 根本原因の改善
- 治療期間・費用の軽減
- 学業やスポーツへの影響が少ない
- 睡眠の質向上と成長ホルモン分泌の促進
- 将来の非抜歯矯正の可能性
など多くのメリットがあります。
マイオブレイス成功の鍵は、起きている間の装着習慣と「ペース(息を止めて歩ける歩数)」を測定し、鼻呼吸の習慣化を可視化することです。
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- 家庭でできる予防と歯科医院の役割
お子様の歯並びと全身の健康を守るには、日々の家庭ケアと専門的サポートが欠かせません。
4.1. 家庭でできること
- 歯ごたえのある食事で噛む習慣
- 「あいうべ体操」で鼻呼吸促進
- 指しゃぶり・舌癖・頬杖の改善
- 3〜4ヶ月に一度の定期検診(虫歯予防・小児口腔機能検査)
4.2. 歯科医院でできること
汐入駅前歯科では
- 小児口腔機能発達不全症の検査(横須賀市医療証で無料)
- 年齢に応じた歯科衛生士による歯磨き指導とクリーニング
- フッ素やシーラントによる虫歯予防
- 口呼吸改善の指導
- マイオブレイス小児矯正(6歳~)による口呼吸・睡眠呼吸障害改善、歯並び改善
- Vキッズ(3歳~5歳)による口呼吸・睡眠呼吸障害改善
など、妊娠期から0歳の予防診療まで含めてお子様をトータルにサポートしています。
【監修者紹介】
山口 和巳(やまぐち かずみ)
はじめまして。汐入駅前歯科 総院長の山口和巳です。
私が歯科医師を志したのは、中学3年生のときに父を病気で亡くしたことが大きなきっかけでした。母が一人で私を懸命に育ててくれたことへの感謝とともに、家族を失う悲しみや医療の大切さを強く感じ、この道を目指しました。母の負担を少しでも軽くしたいという思いから、国立の新潟大学歯学部へ進学し、国民の皆様の税金に支えられながら学ばせていただきました。
今こうして歯科医師として働けているのは、学生時代から多くの方々に支えていただいたおかげです。だからこそ、その恩を地域の皆様に少しでもお返ししたいという思いを胸に、日々診療に取り組んでいます。
私のポリシーは「できる限り多くの方に質の高い歯科医療を提供すること」。経営面では決して器用ではありませんが、目の前の患者様に対して損得を一切考えず、「ここに来てよかった」と思っていただける治療を常に心がけています。
私が理想とする医師像は、映画『パッチ・アダムス』に登場する医師のように、人として温かく、誠実に寄り添える存在です。その姿に少しでも近づけるよう、今もさまざまな勉強会やセミナーに参加し、最新の技術を学び続けています。
これからも一人でも多くの方の健康を支えられるよう、技術を磨き、人間としても成長を重ねてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
略歴:
- 1991年 新潟大学歯学部卒業
- 1998年 ストローマンインプラント認定医
- 1999年 汐入駅前歯科 開院
- 2000年 ブローネンマルクインプラント認定医
- 2004年 ハーバード大学インプラント科研修
- 2006年 パナソニックデンタルレーザーインストラクター
- 2007年 ITIメンバー認定(インプラント学術団体)
- 2007年 マロクリニック(ポルトガル、リスボン)All-on-4研修
- 2010年 アンキロスインプラント認定医
- 2010年 厚生労働省認定指導医
- 2014年 Smile10デンタルクリニック 開院
【姉妹院のご案内】
Smile10デンタルクリニック
センター北駅徒歩1分、Smile10デンタルクリニック。
駐車場無料チケットありで車でも安心。
ホワイトニング・小児矯正・インプラントもお気軽にご相談ください。
📍住所:〒224-0003 横浜市都筑区中川中央1-1-5 YOTSUBAKO 6階
📞TEL:045-530-0824
まとめ
小児矯正の本質は、単に歯を並べることではなく、顎や脳が活発に成長する「ゴールデンタイム」に呼吸や舌、嚥下など口腔機能の問題を改善し、お子様本来の健やかな成長を守ることです。
マイオブレイス小児矯正はその根本から改善を図る治療。親御様のご協力は不可欠ですが、その分、お子様が将来健康で豊かな生活を送るための大切な基盤となります。
少しでも口呼吸や歯並び、顎の発育が気になったら「まだ早い」と思わず、ぜひ一度汐入駅前歯科にご相談ください。丁寧なカウンセリングで最適なプランをご提案いたします。
汐入駅前歯科
住所: 〒238-0041 神奈川県横須賀市本町3丁目27 ベイスクエアよこすか一番館2F
診療時間: 月〜金 9:00〜12:00 / 13:30〜18:00
土日 9:00〜12:00 / 13:30〜17:00
休診日: 祝日、その他特定日(全社研修日、ゴールデンウイーク、夏季休暇、年末年始休暇)