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子供の口呼吸の治し方〜原因から家庭でできる改善方法まで徹底解説

お子さまが無意識のうちに口を開けて呼吸している姿を見かけることはありませんか?

テレビを見ているとき、遊びに集中しているとき、あるいは眠っているとき・・・気づけば「ポカン」と口が開いたままになっているお子さまは、実は少なくありません。

一見すると何気ない癖のように思えるかもしれませんが、口呼吸は歯並びや顔の発育、さらには全身の健康にまで影響を及ぼす可能性があります。

本来、人間は鼻で呼吸する生き物です。鼻には空気中の細菌やウイルスを除去するフィルター機能があり、適切な温度と湿度に調整された空気を体内に取り込む役割があります。しかし口呼吸では、こうした防御機能を通さずに直接空気が体内に入ってしまうため、風邪をひきやすくなったり、むし歯や歯肉炎のリスクが高まったりするのです。

口呼吸が引き起こす問題とは

口呼吸を放置すると、お子さまの成長にさまざまな影響が現れます。

まず、口の中が常に乾燥するため、唾液の持つ自浄作用や抗菌作用が十分に働かなくなります。その結果、むし歯や歯肉炎になりやすくなり、口臭の原因にもなります。

また、口呼吸が習慣化すると、舌の位置が本来あるべき場所(上あごの天井部分)から下がってしまいます。舌は通常、上あごに軽く触れた状態で安定していますが、口呼吸ではこの位置が保てません。舌の位置が下がると、上あごの発育が不十分になり、歯が並ぶスペースが狭くなってしまいます。

さらに、口を開けたままの状態が続くと、口の周りの筋肉が十分に発達せず、顔つきにも変化が現れることがあります。具体的には、下あごが下方向に成長しやすくなり、面長でぼんやりとした表情になる傾向があります。

歯並びへの影響も深刻です。上顎前突(出っ歯)、叢生(歯がガタガタに並ぶ状態)、開咬(上下の前歯が噛み合わない状態)といった不正咬合を引き起こす可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群のリスクも無視できません。口呼吸の状態で仰向けに寝ると、舌や下あごが下がって気道がふさがりやすくなり、呼吸が一時的に止まることがあります。これにより睡眠の質が低下し、日中の集中力不足や成長ホルモンの分泌低下につながる恐れがあります。

免疫力の低下も重要な問題です。鼻呼吸では鼻腔がフィルターとなり、細菌やウイルスの侵入を防ぎますが、口呼吸ではこの防御機能が働きません。そのため、風邪やインフルエンザにかかりやすくなったり、アレルギー症状が悪化したりすることがあります。

最近の調査では、口唇閉鎖力(唇を閉じる力)が弱いお子さまは、そうでないお子さまと比べて視力が平均0.3ほど低かったという報告もあります。これは、前歯で食べ物を噛み切る動作が減ることで、顔面表情筋の働きが低下し、目の周囲の筋肉にも影響を与えるためと考えられています。

口呼吸になる主な原因

お子さまが口呼吸になる原因は一つではありません。

複数の要因が絡み合っていることも多く、原因を正しく見極めることが改善への第一歩となります。

鼻づまりによる影響

最も多い原因が鼻づまりです。風邪やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などで鼻が詰まっていると、鼻呼吸が困難になり、自然と口呼吸になってしまいます。

一時的な鼻炎であれば、症状が治まれば口呼吸も改善されることがありますが、アレルギー性鼻炎のように慢性化している場合は注意が必要です。鼻づまりが長期間続くと、口呼吸が習慣化してしまい、鼻の状態が改善しても口呼吸が続いてしまうことがあります。

花粉症やハウスダストなどのアレルギーが原因の場合は、耳鼻咽喉科での適切な治療が必要です。原因物質を特定する検査を行い、内服薬や点鼻薬などで症状をコントロールすることで、鼻呼吸がしやすくなります。

扁桃肥大・アデノイド肥大

扁桃腺やアデノイド(鼻の奥にあるリンパ組織)が大きくなっている場合も、口呼吸の原因となります。

扁桃肥大があると、鼻から空気が流れ込みにくくなり、口呼吸をせざるを得なくなります。扁桃肥大は10歳から12歳ごろがピークで、それ以降は自然と小さくなることが多いため、多くの場合は経過を見守ります。

ただし、舌の位置や動きに大きな影響がある場合や、睡眠時無呼吸症候群を引き起こしている場合は、扁桃腺の切除を検討することもあります。気になる場合は、耳鼻咽喉科での相談をおすすめします。

歯並びや顎の形の問題

上顎前突(出っ歯)や下顎前突(受け口)などの歯並びの問題も、口呼吸の原因になります。

出っ歯の場合、前歯が前方に出ているため、唇が閉じにくく、自然と口が開いた状態になりやすくなります。また、上あごの幅が狭く、舌を上げるスペースがない場合も、口が自然に開いてしまいます。

受け口の場合は、下の歯が舌で前に押されることで、上下の歯列の大きさが合わなくなり、口が閉じにくくなります。

こうした歯並びの問題が原因の場合、矯正治療によって物理的に口を閉じやすい状態にすることが重要です。無理に「口を閉じなさい」と注意しても、力を入れないと閉じられない状態では、無意識の時や睡眠時には口が開いてしまいます。

口の周りの筋力低下

口輪筋や舌筋といった、口の周りの筋肉が弱いことも口呼吸の原因となります。

現代の食生活では、柔らかい食べ物が中心となり、前歯で噛み切ったり、しっかり咀嚼したりする機会が減っています。そのため、口の周りの筋肉を鍛える機会が昔と比べて少なくなっています。

また、シャボン玉を吹く、口笛を吹く、風船ガムを膨らませるといった口遊びも減少しており、口輪筋を鍛える機会が全体的に減少しています。

幼いお子さまは口周りの筋力が未発達で、よく口が開いたままになっていますが、成長とともに筋力が鍛えられ、自然と口を閉じて鼻呼吸ができるようになります。ところが、幼い頃の口を開けたままの癖が治らない場合、成人しても口呼吸が続いてしまうことがあります。

家庭でできる口呼吸の改善トレーニング

原因が筋力低下や習慣化による場合、家庭でできるトレーニングが効果的です。

ただし、鼻づまりや歯並びの問題が根本原因の場合は、まずそちらの治療を優先する必要があります。

あいうべ体操

「あいうべ体操」は、口の周りの筋力を鍛え、舌の位置を正すための簡単なトレーニングです。

やり方は非常にシンプルで、「あー」「いー」「うー」「べー」と口を大きく動かすだけです。「あー」では口を大きく縦に開け、「いー」では横に大きく開きます。「うー」では唇を前に突き出し、「べー」では舌を下に思い切り伸ばします。

この体操を1日30回程度、朝昼晩に分けて行うと効果的です。お子さまが飽きないよう、一緒に楽しみながら取り組むことが大切です。

吹き戻しやシャボン玉遊び

吹き戻し(ピロピロ笛)やシャボン玉は、口の周りの筋肉を使う遊びとして優れています。

きちんと口元の筋肉を使い、息を入れてふくらませないとできないため、自然と口輪筋が鍛えられます。遊びながらトレーニングできるため、お子さまも楽しく続けられます。

舌の位置を意識する練習

舌の正しい位置は、上あごの天井部分(スポット)に軽く触れた状態です。

舌先をスポットにあてたまま唾液を飲み込む練習をすることで、正しい舌の位置を身につけることができます。これは「MFT(口腔筋機能療法)」と呼ばれるトレーニングの一つで、歯科医院でも指導されています。

最初は難しく感じるかもしれませんが、繰り返し練習することで、無意識のうちに正しい舌の位置を保てるようになります。

姿勢の改善

姿勢の悪さも口呼吸の原因になります。

猫背で姿勢が悪いと、肺への空気の通り道が狭くなり、浅く小刻みな口呼吸をしやすくなります。また、口呼吸を続けることで、あごを突き出す前かがみの姿勢になりやすくなるという悪循環も生じます。

食事の時には椅子の高さを調整し、お子さまがしっかり足を床につけ、背筋を伸ばして食べられるようにしましょう。普段から姿勢を良くする習慣をつけることで、深い腹式呼吸がしやすくなり、鼻呼吸への移行がスムーズになります。

寝るときの口呼吸対策

睡眠中の口呼吸も改善が必要です。

仰向けで寝ると口呼吸をしやすいため、横向きで寝るように促すことで改善されることがあります。また、医師の指導のもと、寝る前に口に専用のテープを貼る方法もあります。

ただし、テープを使用する場合は、必ず医師や歯科医師に相談してから行うようにしてください。鼻づまりがある状態でテープを使用すると、呼吸が困難になる恐れがあります。

専門的な治療が必要なケース

家庭でのトレーニングだけでは改善が難しい場合、専門的な治療が必要になります。

耳鼻咽喉科での治療

鼻づまりや扁桃肥大が原因の場合は、耳鼻咽喉科での治療が必要です。

アレルギー性鼻炎の場合は、内服薬や点鼻薬で症状をコントロールします。副鼻腔炎の場合は、抗生物質による治療や鼻洗浄などを行います。

扁桃肥大が重度で、睡眠時無呼吸症候群を引き起こしている場合は、手術による扁桃腺除去を検討することもあります。ただし、扁桃肥大は成長とともに自然と改善することが多いため、医師と相談しながら慎重に判断します。

歯科医院での矯正治療

歯並びや顎の形が原因で口が閉じにくい場合は、矯正治療が有効です。

当院では、歯並びを整えることだけを目的とせず、将来まで安定する口腔環境を作ることを重視しています。噛み合わせ、顎の成長、筋機能(舌・唇・呼吸)、清掃性、治療後の後戻り防止を総合的に考え、矯正からメンテナンス、必要に応じた補綴・インプラントまで一貫して対応できる点が特徴です。

治療開始前には、歯並びだけでなく「なぜ今この歯並びになっているのか」を重視して診断を行います。口呼吸が歯並びに影響している場合もあれば、歯並びが口呼吸を引き起こしている場合もあるため、原因を正しく見極めることが重要です。

マイオブレース矯正

マイオブレース矯正は、歯並びが悪くなる原因に介入する矯正治療として注目されています。

口呼吸、舌癖、飲み込み時の舌の位置異常、唇や頬の筋肉バランスの乱れ、顎の成長不足・偏りといった問題に対応できます。

取り外し式の装置を日中と就寝時に装着し、トレーニング(筋機能訓練)を併用することで、成長期の顎発育を活かしながら改善を図ります。ただし、マイオブレース単独で完結しない場合もあり、成長を見ながら段階的に治療を進め、必要に応じて次の矯正へ移行することもあります。

当院では、マイオブレースを「万能な治療」としてではなく、成長期の重要な選択肢のひとつとして説明しています。お子さまの状態に応じて、最適な治療法を提案いたします。

MFT(口腔筋機能療法)

MFTは、舌や口の周りの筋肉を鍛えるトレーニングです。

矯正治療だけでは口呼吸が改善されない場合や、舌の位置が正しくならない場合に行います。歯科衛生士の指導のもと、段階的なメニューを通して舌の位置を正し、口輪筋を鍛えます。

マウスピース型の口腔筋機能トレーナーを用いることもあります。ただし、目に見える変化が少ないため効果を感じにくく、特に小児の場合はモチベーションを保つのが難しいという側面もあります。

当院では、お子さまが楽しみながらトレーニングできるよう、衛生士とともに工夫しながら指導を行っています。

口呼吸改善のために保護者ができること

お子さまの口呼吸を改善するには、保護者の協力が不可欠です。

まず、お子さまの状態をよく観察することから始めましょう。テレビを見ている時や寝ている時に、口がポカンと開いていないか確認します。上唇が下唇よりも白くなっていたり、唇が厚くなって肌との境目があいまいになっていたりする場合は、口呼吸のサインです。

「口を閉じなさい」と注意するだけでは、根本的な解決にはなりません。原因を特定し、適切な対処を行うことが重要です。

鼻づまりがある場合は、まず耳鼻咽喉科を受診しましょう。アレルギーの治療や鼻洗浄などを行うことで、自然と口呼吸が改善されるケースが多くあります。

歯並びが原因で口が閉じにくい場合は、小児歯科や矯正歯科での相談をおすすめします。口を閉じたときにあごのところにシワが出ている場合は、無理な力を入れないと口が閉じられない状態です。まずは物理的に口を楽に閉じられるように、歯並びを治すことが優先されます。

食事の際には、前歯で食べ物を噛み切る機会を増やしましょう。食べ物を小さく切りすぎず、お子さま自身が前歯を使って噛み切る経験を積むことで、口の周りの筋肉が鍛えられます。

また、硬めの食材を取り入れることで、咀嚼回数が増え、口輪筋や舌筋の発達を促すことができます。

日常生活の中で、楽しみながらトレーニングできる環境を作ることも大切です。あいうべ体操やシャボン玉遊びなど、お子さまが楽しく続けられる方法を取り入れましょう。

ただし、無理強いは逆効果です。お子さまが嫌がる場合は、別の方法を試すか、専門家に相談することをおすすめします。

まとめ

子供の口呼吸は、単なる癖ではなく、歯並びや顔の発育、全身の健康にまで影響を及ぼす可能性がある問題です。

原因は鼻づまり、扁桃肥大、歯並びの問題、口の周りの筋力低下など多岐にわたり、それぞれに適した対処法があります。

家庭でできる改善トレーニングとしては、あいうべ体操、吹き戻しやシャボン玉遊び、舌の位置を意識する練習、姿勢の改善などがあります。ただし、鼻づまりや歯並びの問題が根本原因の場合は、専門的な治療が必要です。

当院では、お子さまの口呼吸の原因を正しく見極め、将来まで安定する口腔環境を作ることを目的とした治療を行っています。歯並びを整えるだけでなく、噛み合わせ、顎の成長、筋機能、清掃性、後戻り防止を総合的に考え、矯正からメンテナンスまで一貫して対応いたします。

お子さまの口呼吸が気になる場合は、まずは原因を特定することが大切です。耳鼻咽喉科や小児歯科へ相談し、適切な治療やトレーニングを始めましょう。

早期に対処することで、お子さまの健やかな成長をサポートし、将来的な歯並びや健康の問題を予防することができます。

汐入駅前歯科 矯正歯科・小児歯科では、お子さまの口呼吸改善に向けた総合的なサポートを行っています。

「今すぐ矯正が必要か」「経過観察でよいか」も含めて丁寧に説明し、必要以上の治療は行わないスタンスで診療しています。

お子さまの口呼吸や歯並びでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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【監修者紹介】

山口 和巳(やまぐち かずみ)

はじめまして。汐入駅前歯科 総院長の山口和巳です。

私が歯科医師を志したのは、中学3年生のときに父を病気で亡くしたことが大きなきっかけでした。母が一人で私を懸命に育ててくれたことへの感謝とともに、家族を失う悲しみや医療の大切さを強く感じ、この道を目指しました。母の負担を少しでも軽くしたいという思いから、国立の新潟大学歯学部へ進学し、国民の皆様の税金に支えられながら学ばせていただきました。

今こうして歯科医師として働けているのは、学生時代から多くの方々に支えていただいたおかげです。だからこそ、その恩を地域の皆様に少しでもお返ししたいという思いを胸に、日々診療に取り組んでいます。
私のポリシーは「できる限り多くの方に質の高い歯科医療を提供すること」。経営面では決して器用ではありませんが、目の前の患者様に対して損得を一切考えず、「ここに来てよかった」と思っていただける治療を常に心がけています。

私が理想とする医師像は、映画『パッチ・アダムス』に登場する医師のように、人として温かく、誠実に寄り添える存在です。その姿に少しでも近づけるよう、今もさまざまな勉強会やセミナーに参加し、最新の技術を学び続けています。

これからも一人でも多くの方の健康を支えられるよう、技術を磨き、人間としても成長を重ねてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

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まとめ

小児矯正の本質は、単に歯を並べることではなく、顎や脳が活発に成長する「ゴールデンタイム」に呼吸や舌、嚥下など口腔機能の問題を改善し、お子様本来の健やかな成長を守ることです。

マイオブレイス小児矯正はその根本から改善を図る治療。親御様のご協力は不可欠ですが、その分、お子様が将来健康で豊かな生活を送るための大切な基盤となります。

少しでも口呼吸や歯並び、顎の発育が気になったら「まだ早い」と思わず、ぜひ一度汐入駅前歯科にご相談ください。丁寧なカウンセリングで最適なプランをご提案いたします。

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