口呼吸が悪い歯並びを作る根本原因だってご存じでしたか?
こんにちは!
医療法人社団SED、理事長の山口です。
お子さんの歯並び相談にいらっしゃる多くのお母さんが「私も歯並びが悪かったので、この子に遺伝してしまいました。子供に申し訳なくて。」とおっしゃいます
。
つまり、親の顎の骨が小さいことが子供に遺伝したから子供も顎が小さくて歯並びが悪くなったとおっしゃいます。
私はお母さんにこう伝えています。
「遺伝ではありません。まわりを見てください。今の多くの高校生は身長がお母さんより高い子が多いですよね。骨格が遺伝するのであれば子供が親より背が高くなることはありません。」
口呼吸が悪い歯並びを作る根本原因だってご存じでしたか?
お子さんの歯ならびの良し悪しを決めているのは、実は上顎骨(じょうがくこつ)の成長発育の良し悪しです。
上顎骨とは舌の図の赤く塗りつぶした部分です。
上顎骨ってこんなに大きい骨なんです。
上の歯を支えているだけではなくて、鼻の横を作り、眼球が入る眼窩(がんか)の一部を作り、頭の骨の一部である前頭骨(ぜんとうこつ)ともつながる、顔の真ん中の部分を作っている大きな大きな骨です。
マスクを外した時とマスクをしている時では顔の印象って変わることが多いですよね。
まさに、顔の印象を決めているのがこの上顎骨です。
この上顎骨の成長量と成長方向は生後の環境によって大きく変わります。
この上顎骨は、先ほどお話ししたように一部は頭の骨である前頭骨とつながっていて、脳にとても近い骨であるために、脳の発育と非常に似た、「神経型」という成長スタイルをとります。
「神経型」の成長スタイルの特徴は、グラフが示すようにお子さんの身体のほかのどの部位よりも早期に成長を完了するということです。
上顎骨も12歳頃まで旺盛に成長発育し、成長が完了します。
IQに関係する脳の細胞と細胞をつなぐシナプスの数は年齢とともに増加していきますが、増加のピークが男子で11歳、女子で12歳です。
上顎骨と脳の成長発育は密接に関係していることがわかります。
上顎骨は鼻で呼吸しないと上顎骨の成長が悪くなり発育曲線が正常曲線よりも低くなります。
その結果、下の図のように本来の50%~80%の成長であれば、永久歯は並びきれずに凸凹に並びます。
顎は小さくなっても歯は小さくならないからです。
でも、大丈夫です。
5歳から8歳ぐらいのお子さんであれば、たとえ今上顎骨の成長曲線が低くても、口呼吸から鼻呼吸に改善することによってまだまだ正常な成長に改善することが十分に可能です。
上顎骨の成長量と成長方向を正常に改善することでお子さんの歯ならびを良くしていく矯正方法が「こども矯正」です。
術前 口呼吸改善2年1か月後
※治療期間2年1か月 使用したマウスピース5つ(2年1か月間使用)
子供用矯正ワイヤー1つ(4か月間使用)
要した矯正治療費用 45万6000円