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高齢者の口腔ケア

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こんにちは!
汐入駅前歯科、歯科衛生士の松本です。

さて、今回は「高齢者の口腔ケア」についてです。


皆さんは誤嚥性肺炎を知っていますか?
口から食道へ入るべき物が気管に入ってしまう事を誤嚥といいます。
誤嚥性肺炎は、唾液や食べ物、胃液などと一緒に細菌が気道に誤って入ってしまう事により発症します。
物を飲み込む働き(嚥下機能)が低下した高齢者や寝たきりの方に多くみられます。
高齢者や寝たきりの方では口腔内の清掃が十分に行き届かない事もあり、口腔
内で肺炎の原因である細菌がより多く増殖してしまいます。
また、高齢者や寝たきりの方では咳反射が弱くなり嚥下機能が低下します。
また、栄養状態が不良である事や免疫機能の低下なども発症に関与してきます。
その為、十分な口腔ケアが誤嚥性肺炎の予防につながるでしょう。
∇口腔ケアのポイント
・出来ることは自力でやってもらう
「歯を磨く」という動作は、手指を動かすリハビリにもなります。
・短時間で終わらせる
乾燥している高齢者の口腔内は、違和感を覚えやすくなっています。
また、口の中を見られる事や他人に歯を磨いてもらう事を不快に感じる人もいるでしょう。無理強いをせず、短時間で終わらせる事が大切です。
・姿勢に気を付ける
口腔ケアをすると、唾液の分泌が活発になります。
あごが上がった状態で口腔ケアを行うと水や唾液が肺に入り誤嚥性肺炎を引き起こす可能性がある為、あごをしっかり引いてもらうなど安全な姿勢を整えてから始めるようにしましょう。
19102402002.jpg∇口腔ケアの方法
・粘膜の清拭
スポンジブラシ、なければガーゼを指に巻いて行う。
水気をよく絞って粘膜、上顎、歯肉や舌を清拭する。
マッサージ効果もあり。
・歯ブラシでの清掃
歯ブラシは硬すぎない物で行う。歯ブラシは鉛筆と同じように持ち、軽い力で磨きます。入れ歯を使用している場合は入れ歯を外し残った歯を磨きます。
奥歯の溝や歯と歯の間は汚れがたまりやすいので、磨き残しがないように念入りにブラッシングしましょう。


19102402003.jpg・歯間ブラシ、フロスでの清掃
歯と歯の間は歯ブラシだけだと汚れは取れないので、
歯間ブラシやフロスを使用しましょう。
歯間ブラシは合った物を使い、歯肉を傷つけないように
しましょう。


19102402004.jpg・洗口
1.水を口に含み、左右どちらかの頬を膨らませ口をぶくぶく 動かします。
2.反対側の頬も同じように膨らませぶくぶくと口を動かします。
3.上唇と下唇も同様に動かします。
4.最後に口の中全体を膨らませてぶくぶく動かしましょう。

∇入れ歯の洗浄方法
入れ歯を綺麗に洗浄する事で口腔内を清潔に保つ事が出来ます。入れ歯は凹凸が多くぬめりが出やすい為、入れ歯専用のブラシを使うようにして下さい。
また、歯磨き粉を使って磨くと研磨剤などで傷ができ、細菌が繁殖するので、研磨剤が入っていない物を使うようにして下さい。
19102402005.jpg1.入れ歯の汚れを流水で落とします。
2.専用のブラシを使って、ぬめりが取れるよう細かい所までしっかりと磨きます。
3.容器に水と入れ歯洗浄剤を入れ時間をおきます。
4.入れ歯を取り出し、流水下でブラシを使っ
て磨いていきます。


最後に、口の中を清潔に保ち、口腔機能が回復すると、正常な味覚が戻り食べる楽しみが増えていき、体だけでなく心の健康にも繋がります。
何かご不明な点がありましたらお尋ねください。

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